活動の記録

【青年海外協力隊】コミュニティ開発隊員<任地5か月目の活動記録>

青年海外協力隊の日々の記録

2019年4月から青年海外協力隊のコミュニティ開発隊員として任期2年でペルーに派遣されているいくみです。

この記事では任地着任から5か月目の活動記録を整理しようと思います。

参考までに私の要請内容です。

要請内容

地域の生活諸相を調査し、町役場職員とともに、主に以下のような活動が期待されている。

  1. レモンとマンゴー農園の生産者グループの活動調査と把握
  2. 農業を観光資源化するための、様々なアイデアの提供と実施
  3. 資源ごみの分別回収推進のための啓発活動の実施

補足すると、この要請内容はあくまで要請があった時点のもので、今から2年以上前にでたものです。要請内容は参考にして活動は行うものの、住民のニーズを聞き取るところからはじまるコミュニティ開発隊員としてはやはり地域のニーズをしっかり知ったうえで求められる活動を行おうと思います。

10月以降にやりたいことはこちらに書いたのでご参照ください。

 

今月やったこと

 

環境教育系のクラス(12歳対象)第2回目

撃沈のこの授業。その日の日記はこちらから。授業の内容はこちらから。

準備はしていったのですが、プロジェクターは使えない、動画の音声は出ない、担任は不在、パソコンのインターネットは使えない、など想定外のことが起き、イメージ通りの授業ができませんでした。

そこに自分の語学力や教える人間としてのスキル、ワークショップの内容、生徒の名前を知っていること等、そういう準備やスキルがあればどうにか対処できたかもしれないのですが

今回はとても反省点が多く、そして集落の小学校の先生の立ち振る舞いも参考になりました。自分にも余裕はなかったけれど、その分生徒の普段見えないところが見えたり、イレギュラーな時にこそ生徒の人となりが見えるんだと思いました。

自分の今回のワークショップで何か気付きがあったか、何も学べなかったか、新しく何かを知れたか、それは生徒の心に手を当ててみないとわかりません。(基本みんな「わかった!」というので)

トライをしてエラーをしたらまたトライするのみ。この生徒たちとは少し長く付き合うことになるので、ごめんね、全然しっかりできなくて。と思いつつ、次のワークショップは修正していこうと思います。

農家の訪問

数としては多くないけれどたまにある農家の訪問。9月も1件の農家に訪問し、新しいプロジェクトをやるとのことで同行してきました。

彼は私がこの町に来た時からの顔見知り。私が少しスペイン語を話せるようになって、もっと畑のことを知りたいと伝えることができ、また畑を歩きながら「これは何?」「これは何の木?」と聞くことで興味をもっていることを理解してもらえました。

今回の訪問で私が協力したいということを理解してもらえたのでその後少し強いバンドができそうな予感がしています。やはり現場に行けば行くほどいいなと思います。良かったです。

10キロマラソンに挑戦

ペルーには日系社会があり、今年は初めての日本人移住から120周年を記念する年です。

そのため、120周年記念のイベントがたくさん。そのうちの一つとしてあったのがリマ日系マラソン。日系、ペルー人問わずいろんな人が参加していました。

そして私も人生初めてのマラソンにチャレンジ。

マラソンはもちろん活動外なので上司に許可をもらって参加をしたのですが、ペルーにいる日本人としてできること、それは必ずしも要請書の中の活動だけに縛られることはないと思います。

JICA海外協力隊の存在意義はいろんなところにありますが、日本人としてNIKKEIマラソンにでること、それは1つの異文化交流として良いかなと思いそんなのも背中をおして参加し走り切ることができました。

リマは治安が悪く、交通マナーも悪いので、かなり注意しないと歩けないのですが、このマラソン中はスリも泥棒もいないし、もちろん車も整備されているし、天気は相変わらず悪いけれど、とてもすがすがしくリマを駆け抜けることができました。

 

中学校訪問

少し離れた集落の中学校へ。

少し前に知り合った教師がいるので会ってきました。ペルーの中学校には「科学技術」「仕事のための教育」という授業があり、その中で地元産品を使った加工品を作ったり家畜を育てたり、有機栽培をしたり、様々な取り組みがなされています。

私の活動の中にもその授業を使った中学生との活動をひとつ軸に入れていて、その観点から参考になる学校訪問でした。

今回の知り合いの彼は少し協力的なので10月中にもう一度訪問できたらと思います。

 

ドライマンゴーの取り組みの開始

ドライマンゴーを作りたい!と言ったら同僚が知り合いのところに連れて行ってくれました。

どうやらその彼は昔ドライマンゴー用の機械を作っていたとか。

この町のほとんどは個人農家で、もちろんマンゴーを乾燥させる数千万する機械などみんな持ってはいないのですが、

ないなら作っちゃえばいいと思っています。

そして彼はそれを過去に作ったことがあるとのことで、同僚と一緒に話を聞きに行ってきました。

私の考えている活動案を提示し、それにはドライマンゴーも一つの選択肢であること、実際にその機械を作ってみたいことを伝えると、とても親切に教えてくれました。

それを見ていた同僚も、私がやりたい研究なのよね。と帰り際にひとこと。

彼女はもとはと言えば大学院を出ている勉強熱心な女性。ぜひ!!と喜んで、一緒にそれができるのが今から楽しみです。彼女にとってもプラスなことであれば私がいなくなっても続けることができるし、これは私にとってもグッドニュースでした。経過はまた書きます。

 

環境教育隊員と環境系のローカルNGOを結び付ける研修会

私の町に環境教育の先輩隊員に来てもらい、研修会を行いました。詳しく言うとローカルNGOが主催でそれに私が彼を連れて参加した感じです。

もともとローカルNGOのかねてからのリクエストではあったのですが、環境隊員にもいろいろと内容を考えてもらい、私たちにしかできない研修会をすることができました。

先輩隊員の彼とは事前に少し内容を詰めたりもしました。賢い彼なので私の町だからこそできる環境教育について考えてもらいました。そのかいもあり、私も彼のワークショップから学ぶことが多く、今後の活動に活かしたいと思います。

私の活動の一つに環境教育隊員や環境系のNGO、地域の大学生を巻き込んだ環境教育活動というのがあるのでそれに該当しますが、いいスタートかなと思いました。

彼に頼り切るわけにはいかないので、この町の中で今後も引き続き行っていけるよう、次は地域の大学生などにアプローチしていこうと思います。

 

農業組織の記念式典の参加

土曜日を使って参加したこの記念式典。

一番仲良くしていて今後も活動を一緒にやっていきたいと思っている農業組織が今回記念式典を開きました。

外部の参加者はとても少なかったのですが、なんと役場の市長が参加、、!びっくり。

市長が、名前が分かりづらいよ!もっといい名前を付けよう。マーマレードとかドライマンゴーとかそういうのを作るのもいいよ!と挨拶!

市長!!そのとおり!!と思った私は市長のもとへ改めて向かい、自分もその活動を進めていく意思があること、そして今後この農業組織と一緒にやっていくつもりであることを伝えました。

長いものに巻かれるのは私は嫌いなのですが、なにせこの町は縦社会。政治の色が強いペルー。市長が言うことは絶対です。

よって農業組織の長もそこにいた農業課も市長の言うことはとても耳を澄ませて聞いていたし、その後私が市長に歩み寄ったことで市長が私と協力しなさいと双方に言ってくれ、少し私の発言権があがりました。笑

これでおしまいではなくて、しっかり自分に出来ることを彼らと一緒に進めていこうと思います。

 

リマの食品展示会の参加

リマにて9月25日、26日、27日に行われた食品展示会に参加してきました。

参加したのは役場の職員が2名と農業組織から5名ほど。輸出拡大に向けた展示、商談を行いました。

私は活動の一部で違う目的もあったので展示場を個別で見て回ったりも。ペルー国内にどんな加工品があるか、マンゴーのブランドはどんなものがあるのか、どういうブランディングがされているのか、そして海外からくる人が何を求めているのか。そういったものを調査してきました。

感触もばっちり。いろんな人とも話せて、とてもいい機会になりました。

関連記事はこちら

 

5か月目の感想

この記事を書くとき、今月なんもしていないよなーーと思ったのですが、実際写真を整理してスケジュール帳を見てみると、意外にキーポイントとなる出来事やイベントがありました。

これを受けて10月にやりたいことはこちらの記事にまとめています。

 

そろそろ始まるマンゴーの季節。

それとともにペルー生活も今月で半年が経過。

この5か月いろんなことがあったし、正直順調とは言えないのだけれど

この半年経過地点で次が見えていること、光が見えていること、やるべきことが見えてきていること、それはとてもいいことだと思います。

自己満にはなるけれど、最初の壊滅的に何もできなくて何をしていいかもわからなかったところからするとコネクションを作ったりニーズを把握したり町に会ったプランを考えたり適当な人を巻き込んだり

そういう風にできるようになってきたのは本当に良かったし、案外頑張ったじゃん!と褒めたい。笑

1日1日は大したことしていなくて

今日も、なにしたっけな―みんな進んでいるのに私はこんなことばかりしてていいのかなーと思ったりするけれど

1か月ごとに振り替えると意外に毎回進んでいたりして、各月で書くことも変わっていたり新たな視点が加わっていたりして、自分が過ごしてきたこの5か月を肯定してあげたいなと思いました。

この9月は正直半年経過のラストスパートとして設定して、ワークショップや環境隊員とのつながり、クスコに訪れてペルーの過去を知ったり、リマの出張に出たり。そして前任の方が訪問してくれたのでお話もしてこれました。友達も紹介してもらえたり。

半年最後の月としては集大成的な月でした。10月からは実際に一歩ずつ活動を進めて行けるように過ごしたいと思います。


こちらはこの1か月(任地に来て5か月目)で感じたことなどを記したnoteです

スペイン語をつかっていない!という焦りの記事かと思いきや9月のTODOを書いてみた

あまりポジティブになれないでいた日々がとあることがきっかけで自分はペルーで2年間自分なりに過ごそうと腑に落ちた

ペルーでより日本での人間関係の対応に追われた

育った環境が違うと自分の尺度で話は進められないなと思った

ペルーの田舎に住んでみて、地方から「上京」することがどういうことか何となくわかった

いろんなストレスフルなことが吹き飛ぶような優しい青年に出会った

手洗い洗濯の重労働ぶりを嘆いてみた

自分の性格をもとに、人一面だけではなくて、いろんな面を見てもらえる社会だったらいいなと思った

そんな日々でした。

リンク先のnoteでは、ペルーでの日々の様子を綴っています。→こちらから