任地161日目。火曜日。
今日も1日オフィスでした。上司に提出する書類を作成していました。
今、ペルーは大統領が2人いるそうです。政治的に衝突があったとか。元大統領のフジモリ氏(日系)の娘ケイコ氏に反対する勢力が反東洋を掲げるかもなので注意せよと連絡が来ました。そうか、そういうところで急に敵対視されるのか、、と思ったり。
ここから少しショッキングな話をします。読みたくない人は読まないでください。
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今から約30年前、ペルーのワラルという地方で、JICAの専門家の意志ある未来ある方が3人、テロリストによって殺された。その当時、確かにペルーではテロリストの運動がとても盛んだった。
1990年にフジモリ大統領が日系人として初めて大統領になり、反政府を掲げるテロリストたちの標的に、日本人がなった。1991年の出来事だった。
JICAの無償資金協力で建てられた野菜栽培センターで働いていた専門家は家族ある、未来ある、意志ある人たちだった。彼らはテロリストに職場に来るのを待ち構えられ殺された。
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そしてこの事件から約5年後、またもやテロリストによる事件が起きた。
首都リマで起きた在ペルー日本大使公邸占領事件である。
その事件では4か月にわたり人質がとられ占拠された。
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そしてこの2つの事件後、JICA海外ボランティアの派遣が停止となり、その後約8年間、JICAボランティアがペルーに送られることはなかった。
青年海外協力隊のボランティアに受かった時、国がペルーだと分かった時、ペルーの過去や治安を調べまくった。
そしてその時初めて知ったこの事件。自分が生まれる前、そして小さいころに起きたこの事件を私は知らなかった。
今はテロリストの活動も小さくなり、日常的にテロリストの運動に脅威を覚えるようなことはない。
しかしながらペルーの合格通知をもらって実際にそれを承諾した時、自分がこれから行く国で殺されたJICAの方がいることを受け止めたのを覚えている。
家族ある、意志ある方々の尊い命がテロリストの手によって奪われたこと。
それはペルーに住む日本人として知っておいてもいいんじゃないかなと思う。
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JICAのペルー事務所のボランティア控室には3人の専門家の写真が残されています。
そんなことが今後決してないように、世界からこれ以上テロリストが生まれることのないように、どの土地にいてもですが、自分ができることは少しでもやっていきたいなと思います。