日本人が殺された。
日本人が海外で事故にあって亡くなった。
航空機が、墜落した。
たくさんのニュースが飛び交う中、青年海外協力隊として日本よりも治安の悪い国に単身で身寄りもなくいくこと、それは日本と変わらず、いや日本で過ごしている以上に「死」を意識して過ごす必要があるということです。
初心者だからといって、いや初心者だからこそ、遊び半分ではいけません。自分か死ぬことでたくさんの人に迷惑と心配がかかります。
ある人が言いました。
「私は海外に行くとき、死んでもいいと思ってる。」
でも私はそうは思いません、絶対にそうは思いません。
生きて帰ってくることこそが大切だと思うので、この記事を書きます。
日本で待っている大切な人たちを悲しませたらだめ
私の両親の気持ちを考える
「青年海外協力隊になります」
娘がその言葉を発した時、母や父はどんな思いだったのだろう。
きっと心配で心配で、できたら止めたくて、でも自分のやりたいことにチャレンジする誇らしさもあって、でもすっごく寂しくて本当に本当に心配で。
本当のところ、本当に心配だと思う。
私の母は、他の人に迷惑をかけてもいい、ずっとニートでもいい、だから近くにいてほしい。私の目の届くところで過ごしてほしい。
と昔よく言っていました。
子を持つ親の本音はそんな感じなのでしょう。
そんな自分の娘が、一人でだれも身寄りのない遠く離れた国に行く。
そして、その場所は、自分も良く知らない日本よりも過ごしにくくて、日本よりも治安の悪いところ。
心配だと思います。
そんな心配をしてるのに、それでもなお私のやりたいことを優先させてくれ、応援してくれる両親。その両親に感謝するとともに、絶対に命だけは守る。そう強く誓っています。
これ以上心配かけないように、任地での活動に、安全に、健康に取り組みます。
両親以外の、私を待ってくれている人
両親以外にも私を待ってくれている人がいます。
兄弟姉妹、祖母、親戚、そして友人。
みんなそんなに言わないけど、言わないということは、つまり彼ら彼女たちのなかでは生きて帰ってくるのが前提で当たり前なんです。
当たり前なんです、なのでその当たり前を当たり前にする必要があります。
旅先で出会った「少なくとも生きて帰ってきなさい」という言葉
これも両親への思いに共通するのですが、
旅先で両親世代の人が口をそろえて言うのは、「生きて帰ってこい」という言葉。
それ以外の年代の人はいろんなことを言うのに、この世代だけは口をそろえて命の心配を最優先で言葉にします。
初めて会った私に対して、生きて帰ってきなさいと言います。
きっと、私くらいの子供がいて、私の両親の気持ちが痛いほどわかるんだろうなと。
私の両親は心配だ!!とあんまり言わないのですが、この旅先で出会った方々の言葉から本当に心配だろうなということが想像できました。
みなさんの叱咤激励を胸に、決して命を落とすことなく、帰ってこようと思います。
自分が現地で死ぬことで、その国の国際協力が停止する
自分が死んだら何が起こるでしょう。
まず、マスコミが「日本人が国際協力をしていて亡くなった」と大きく報道します。
そしてそんな危険な国で国際協力をさせるわけにはいかない!という声が国内から出てきます。
そして現地にいるNGOやスタッフが、現地にいられなくなり、志半ばで退去しなければならなくなります。
自分が現地に行って命を落としてしまったばっかりに、たっくさんの人に迷惑を掛けます。
ストップするのは自分の活動だけではないのです、
だからこそ、自分の命は決して無駄にせず、無事に活動を終えて生きて日本に帰ることが最低限求められます。
初心者だからこそ、まずは生きて帰ることを最重要視する
私は国際協力初心者です。
途上国に行ったことはほとんどありません。
途上国に住んだこともありません。
初めて途上国で活動をするので、たくさんのわからないこととたくさんの意気込みがあります。
でも何よりも最優先に、初心者だからこそ、安全に、健康に、活動をします。
現地に行って何もできないかもしれない。
現地の人に受け入れてもらうことから始まって、ニーズを探して、現地の空気感や気候になれて、偉い人とも社会的弱者とも仲良くなって、言葉をしっかり覚えて、コミュニケーションをとって。
そしてようやくスタートラインに立てます。
それまでにもたくさんの時間がかかります。多分2年という時間はあっという間です。
自分がそのうえでできることは大きくプラスにはもしかしたらならないかもしれません。
でも、マイナスにはできません。現地の人たちが私が来たことによりマイナスになったと感じたら、それは国際協力ではありません。
だから、初心者だからこそ、焦らずに。
現地の人に受け入れてもらうことから始まって、
ニーズを探して、
現地の空気感や気候になれて、
現地の生活にも慣れて、
偉い人とも社会的弱者とも仲良くなって、
言葉をしっかり覚えて、
コミュニケーションをとって。
そして生きて帰ってくる。
これを最重要視しようと思います。
焦らずに。