2011年3月11日の東日本大震災からおよそ7年半が経ちました。
私は2018年8月中旬に福島県を訪れました。
そこで聞いた福島県の皆さんの声、そして今までされてきた素敵な取り組み!
このサイトに訪れたあなたにも少しでも知ってほしいなと思い、福島農家の皆さんの声を届けるために書きます。
福島の農家さんの声
「人が戻ってきて初めて復興」
福島原発の事故があって出された避難指示。
それから7年経ち返ってきたのは約2割。
そのなかで、一生懸命復興に向けて取り組む方々がいました。
2011年3月に福島第一原発の事故があり、多くの地域に避難指示が出されました。
帰宅困難地域などの分類がされ、多くの福島県民が他のエリア、他県への移動を余儀なくされました。
その事故から7年、徐々に帰宅困難地域は狭まっており、暮らすことが許可されたふるさとも増えました。
しかしながら、7年経ち多くの人が新たな地での生活を始めています。
避難指示解除になっても戻ろうという人が少ないのが現状です。
避難指示から7年、戻ってきた人は約2割です。
そんな状況の中、福島の故郷に戻ってきて農業をやったり伝統を受け継いでいる人がいました。
素敵な方々が、福島で活動をされていました。
沢山の人が街に戻ってきてくれるように整備された道の駅。
風評被害に負けずに安全安心な作物を作ろうと努力される農家の方々。
そこには、失われていいはずのない自然と文化と人とのつながりとそして生活が、あったはずでした。
「復興とは、ライフラインの復興だけじゃない。
人が戻ってくることが本当の復興。人がいなければ復興なんてできない。」
そんな声を聴きました。
例えば、帰宅した人が約2割という現実の中で、帰宅して福島のために活動されている片倉夢ファームや遠藤さんの素敵な取り組み。
私も応援したいです。
「放射線への理解が足りない」
福島の農家の皆さんは風評被害と戦っています。
放射線、放射能、被ばく、セシウム、除染、、、
そんな専門的な難しい言葉を福島第一原発の事故以降並べられ、福島の農家さんは自分の田んぼや畑からとれる米、野菜や果物、が消費者の方が安心して食べられるものなのか、基準値を上回っていないか、常に考えてこられたそうです。
その話を聞いて、食への安全性や安心という点に一番向き合ってきたのは、だれでもなく福島のみなさんなのだと感じました。
誰でもなく福島の農家さんが一番放射能と向き合ってきました。
自分の田んぼや畑でとれた米や野菜や果物を取っては検査し取っては検査し。
土中にあるセシウムをどうしたら作物が吸わないのか研究してこられました。
毎回作物には検査がされ、基準値をクリアしたものしか市場には出ません。
しかしながら基準値をクリアしても、「福島県産」とついているだけで売れません。
たくさんの作物の中でも一番風評被害と戦っているのはお米。
福島原発の事故以降、お米を作る農家さんは極端に減ったそうです。
それは、売れないから。
福島県産のお米は1年に約1000万袋出荷されるとのことですが、ここ3年福島のお米からは一袋も基準値を上回ったお米は検出されていないそう。
でも、お米は売れません。
風評被害のほかにも「流通の固定化」という問題があるそうです。
福島原発の事故があり、福島のお米が一度流通業者に買い取られなくなったら、福島のお米が大丈夫になってももういまさら変えるのも、、となってしまうそう。
消費者のみなさんが買いたくてもスーパーにさえ並ばなくなってしまいます。
農家のみなさんは、
消費者にとにかくもっと放射線のことを知ってほしい。
理解が足りないので何でもかんでも「危険」と思われてしまう。
福島と名がついただけで売れない。
とおっしゃっていました。
私が出会った福島の方々
今回二本松農園が行う「ふくしまの農家を訪ねる旅」で訪れた場所で、福島第一原発の事故を受けての放射能被害や風評被害と戦う、たくさんの福島の方々と出会いました。
みなさんは、安心安全な作物を一生懸命作ったり、人が少なくなってしまった地元で伝統を守ったり懸命に活動されていました。
「福島の方」といっても顔は見えません。
でも一人一人の活動を知ることで、近くに感じたり興味をもったりしてもらえればと思います。
- 片倉夢ファームのみなさん
震災前は交流のほとんどなかった皆さんが集まって農園を運営されています。
- 山木屋和太鼓の遠藤元気さん
避難指示のでた山木屋エリア。
そこの山木屋に古くから伝わる伝統的な和太鼓の演奏者です。
遠藤さんはこの地区で和太鼓演者として、和太鼓チームの会長として、活動をされています。
- 納豆工場の皆さん
福島県産の大豆を使った納豆を製造する「カミノ製作所」。
神野社長、素敵な方でした。
カミノ製作所で製造している大豆、水、製法にこだわった「こだわりの一豆賞」はこちらで購入できます。→こだわりや本舗のページ
- かぼちゃまんじゅうを商品開発された石井絹江さん
- 農家民宿「遊雲の里」の菅野夫妻
福島県二本松市東和地区で有機農業を行いながら農家民宿をやられています。
私もこちらの農家民宿に1泊お邪魔しました。その時の記事はこちらから。
- 二本松農園の皆さん
福島原発から50キロ地点の二本松農園。
福島の野菜を集めた月1度の野菜便やスタディファームを行うなど、福島の現実を伝える取り組みを積極的にされています。
今回私が参加した「ふくしまの農家を訪ねる旅」の企画・運営もこちらの二本松農園の代表者の齋藤さんがされていました。
- 菱沼農園の皆さん
こちらでは桃狩りをしました。
とってもおいしかった!菱沼農園では桃以外にさくらんぼやりんご、桃ジュースも販売しています。
(私個人的には、果物大好き人間なので菱沼農園さんのWEBページは見ているだけでほっぺたが落ちそうです!笑)
通販もあるのでぜひ!
最後に
震災から7年経ち、東北から離れたエリアは震災時に大きな揺れや計画停電などの影響はありましたが、現在は震災前とほぼ変わらない生活が送られていると思います。
しかし震災から7年経った今でも福島をはじめとする東北の多くの地域が、復興に向けた取り組みをしています。
首都圏の私たちに、日本中、世界中の私たちにその声をその取り組みを知ってもらおうと頑張っています。
私もその声を聴いた身として、少なくともこのブログを訪れた人にはその声を届けたいと思いました。
ぜひ、これを読んだあなたが福島のみなさんのその声に耳を傾けてくれたらこの上ない喜びです。
同じ日本に、同じ地球に生きる身として助け合いが必要な時があります。
まずは、知るところから。