青年海外協力隊に興味をおもちのあなた。
こちらでは体験談をもとに、青年海外協力隊になるための流れを解説します。
どんな感じで選考が行われ、どんな感じで出発に至るのかなーという流れなどを知っていただければと思います!
もちろん青年海外協力隊の公式HPにも詳しく説明があるので、ぜひそちらご覧ください!
青年海外協力隊だけじゃない!JICAボランティア事業について
まずよく聞かれるのが、何歳まで参加できるの?期間は?
という質問なのですが、確かに「青年」とついているし年齢制限などは気になりますね。
JICAボランティア事業は、
18歳から39歳までが対象の青年海外協力隊と、
40歳から69歳までが対象のシニアボランティアがあります。
また日系社会でのボランティアを行う日系社会青年ボランティアと日系社会シニアボランティアもあります。
これらの活動は原則2年間となります。
一方、1か月から1年未満の短期のボランティア制度もあり、長期のそれと同様に青年とシニアでそれぞれ募集がされています。
今回は長期の青年海外協力隊を中心に解説します。
年に2回の募集時期
青年海外協力隊は、年に2回、春と秋に募集があります(春募集と秋募集)。
募集時期が近づくと青年海外協力隊のHPに各職種の要請がアップされたり、全国各地で説明会が開かれます。
最近では説明会はWEBでも行われていて、足を運ばなくても協力隊に関する情報収集が可能なようですね!
どんな要請があるかを知りたい人は青年海外協力隊公式HPの「シゴトを探す」から調べてみてください!
「要請」というのはある国ある地域でこういう人を募集していますよ!というもの。
要請ごとに合格が決まり、その要請に沿って現地で活動するので、この要請というのは応募の段階からとっても重要なものなのです。
春と秋では流れや選考の内容など大きく異なることはありません。ただ、要請の内容や募集人数はその時々に応じて変わってきます。
応募方法
応募方法は応募書類を作成してWEBにて応募する形式です(WEBにて応募ができないかたは書面での提出もOKとのこと)。
HP上でユーザー登録をし、書面を作成して提出します。
主に内容は、自分の個人情報、これまでの経験、志望動機、職種と要請の選択、問診票、語学力審査などです。また、どの人にも共通する応募書類のほか、選択した職種に応じて提出が求められる職種別試験問題があります。
この応募書類はそのまま1次選考として見られます。かなり骨の折れる応募書類かもしれませんが、ここはしっかり書きましょう。
職種と要請
青年海外協力隊の応募時、職種は1つしか選択することができません。
120以上ある職種の中から活動したい職種を選択し、その中から要請を選択します。
要請は活動内容と国・地域、そして活動の時期が紐づいているので、よく見てから決めましょう。
第1希望から第3希望まで選択することができます。
例えば私はコミュニティ開発という職種に興味があったので、職種はコミュニティ開発を選択。
その中でも観光系の要請に興味があったので、時期や国は問わず観光などの要素が活動内容に入っている要請を中心に3つ選びました。
要請の選び方は様々で、
活動内容よりも活動したいエリアや国があればそちらを優先してもよし、
国などよりも活動内容を優先したければそれを中心に選んでもよし、
この時期に行きたいと決まっているのならそれを中心に選んでもよし、
実際にアラビアを話せる!というのであれば言語が活かせるアラビア語圏で選んでもよし、
です。
私の場合、とくにコミュニティ開発は同じ職種でも活動内容が多様に異なるため、なるべく自分の今までの経験やスキルが活かせるようなものを選びました。
このときの注意は、ここで選んだ職種は変えられないということです。また、第1希望から第3希望に入っていない要請でも合格になることはありますが、この時選択した職種以外で合格になることも原則ありません。
そのため、本当にその職種で活動をしたいのか、しっかり職種を確認してから応募すると良いでしょう!
職種別試験問題
コミュニティ開発の場合は、自分の要請に基づいて5つの課題が出されました。それぞれ600字くらいで回答するのですが、
例えば、派遣する国の社会文化的特徴についてや、実際自分が現地に行って、こうなった場合はどうする?などのケーススタディなどの課題がありました。
この職種別試験問題は、職種によっておそらく大きく異なると思います。
問診票
今までどんな病気がありましたか、
現在治療中の病気はありますか、現在経過観察中の病気はありますか、
など、応募時に問診票を提出します。
これは自己申告で1次試験が通過すると改めて健康診断を受けます。
語学力審査
応募書類提出期日までに青年海外協力協会が提供している試験問題を解いて語学力がはかられます。
もしTOEICや英検で点数を証明できれば上記の試験問題は対応しなくて大丈夫!
ただ点数などの証明書を提出する必要があるので語学力審査には何の書類をいつまでに出せばいいのか、しっかり確認しながら進めましょう。
2種類の選考と健康診断
1次は応募書類。
2次は人物面接と技術面接。
そして2次選考までの間に提出する健康診断書。
全てを通過できれば、合格です。
1次の書類選考は上で述べた応募書類です。
選考担当者は応募書類に書かれている内容と問診票を確認して1次の合格決定をします。
応募書類締めきりから約1か月後に合格が分かります。
また、1次が受かると2次に進みますがこの際健康診断書の提出も求められます。
1次の合格発表通知に健康診断書をいつまでに提出しなければいけないのか、2次試験はどこでどのように行うのかが記載されているので、よく確認して対応しましょう。
ちなみに青年海外協力隊の健康面での審査はとっても厳しいと言われていますが、それも職種や行く地域によって異なります。
私も心してかかりましたがおそらくこの健康面が原因で一度不合格をもらいました。
健康面がおそらく原因と分析した際の記事はこちら↓
2次試験について
2次試験は1次の合格発表から約1か月後に行われます。
日程は平日休日問わず1日拘束されます。9時から17時くらいまで。
主な内容は人物面接と技術面接。
人物面接は、青年海外協力隊として、現地で活動するにふさわしい人物かを判断されます。大体15分くらい。
そして技術面接は、その職種の隊員として現地で活動するにふさわしいスキルや経験、知識をもっているかを判断されます。
そのため、技術面接の内容は職種によって異なります。
合格発表
2次試験から約1か月後に合否が決定します。
書類発送日にWEBにて受験番号が提示、送られてくる書類にはどの要請になったか、つまりいつどの国のどのエリアに行って何をするのかが書かれていて、そこで初めて自分の協力隊としての行先や活動内容が分かります。
WEBでの受験番号提示のみでは、受かったことしかわかりません。
合格通知後すぐに提出が求められる書類などもあるので、実際に送られてくる書類をすぐに確認して対応しましょう。
合格から出発までの流れ
合格したら派遣前訓練70日間を経て渡航となります。
その合格から派遣前訓練までの間にも下記の通りいくつか対応することがあります。
- 必要書類の提出
- 技術補完研修
- 予防接種を受ける
- E-learningを受講する
- 通信講座を受けてレポートを提出する
- 健康診断を受ける etc.
これらは派遣となる国や合格から出発までの時期でも変わります。必要となる書類も会社に籍を置いたまま参加するのか、退職して参加するのか、海外在住か否かでも変わってきます。
技術補完研修は、合格となった人を対象に、出発するまでの間に不足していると思われる技術を補完するための研修です。そのため、これに参加できないと技術力不足と認定され、派遣中止になる可能性があります。職種や要請によって対象となる人や研修内容は異なります。
ひとりひとり提出すべき書類や対応が異なるので、合格通知をもらったら青年海外協力隊の「合格者の方へ」のページをよく見て対応していく形となります。
派遣前訓練は福島県の二本松市か長野県の駒ケ根市にある訓練所で70日間合宿形式で行われます。
その訓練期間中に予防接種をしたり語学勉強をしたり生活習慣を整えたり海外での対応などを習得して訓練が終了となります。
訓練期間中に行われる語学試験に合格できないと、派遣が中止になることもあるので、人によってはとってもヘビーな訓練になるようですが、そこでしっかり学ぶべきことを学び、いざ任国へ。となるようです。
派遣前訓練が終わったら早い人で2週間後に任国へ渡航となるようです。渡航の時期は国ごとでそれぞれ異なり、派遣前訓練の間に渡航時期がわかるとのこと。
派遣終了後に隊員は自分の住んでいる市町村に表敬訪問に行き、その後出発。
応募から出発までの流れのまとめ
応募検討、説明会参加、要請の決定
↓
応募書類の提出
↓約1か月
1次選考の合否決定
↓約1か月
健康診断書提出
↓約1か月
2次選考
↓約1か月
2次選考の合否決定
↓
書類などの提出、技術補完研修、予防接種、課題の提出など
↓
派遣前訓練70日間
↓終了後~2週間
表敬訪問
↓
任国へ渡航
↓
任国での活動(2年間)
以上が流れとなります!