日本のお土産の「十分」
日本のお土産は気遣いがある。
ひとりひとりに配りやすいように小分けになっていたり、お土産売り場の定員さんは決まってお土産の分だけのお渡し用の袋をいれてくれる。
日本のお土産文化がそうさせるのか、日本人の気遣いの心がそうさせるのか。
必要なお土産の分は袋をもらう、それはお土産を渡す相手のことを考えてのことで必要ならもらっていいと思う。ただみんな、本当に小分けの分だけもらった袋を使っているのだろうか?
小分けの袋が余った経験はないだろうか?
日本のコンビニでの「十分」
別の話もある。
コンビニでビビンバ丼を買うと、気遣いをしてくれる多くの店員さんが割り箸とプラスチックのスプーンを入れてくれるのだ。
でも、お弁当を食べる間、どちらかしか使わなくないか?
本当にレジで箸とスプーンをもらうべきなのだろうか。。
「十分=enough」という考え方
ここで提示したいのは「enough」という考え方だ。イナフ。「十分」という意味。
世の中は十分を超えて必要以上の多くのものであふれかえっている。
無料ならもらっておこう、念のためもらっておこうと考えるとき、できたら本当にそれすべて必要なのか?と自分に問いてみてほしい。本当に足りないのだろうか?
あなたが何個ものお土産を買う時にもらう紙袋やビニール袋は一つ残らず小分けに使われるのだろうか?6つ買って1つくらいは捨てられていないか?
あなたが今買った親子丼、本当に箸もスプーンも必要なのだろうか?結局スプーンしか使わなくて親子丼のごみと一緒に綺麗なままの箸は捨てられずに済んでいるか?
物が生産されるとき、その時には様々なエネルギーと資源が用いられる。割り箸一本でも、割り箸とつまようじのための木材とそれをつつむビニールが必要である。そしてそれが処分されるときにも様々なエネルギーが用いられて産業廃棄物として処理される。
必要なものを必要な分だけもらってみたら、、
必要なものを必要以上にもらいすぎていた過去
私も自分であーもらいすぎたな、、と反省することがあった。必要なものだけ必要な分をもらおうという考え方になってからは少しだけ日常が変化した。
たとえば、お土産を購入する際、私は以前はその箱の分だけ袋をもらっていた。足りなかった時のために不安で、買った箱の分はもらう権利があると考えていたので、例えば3人に2つずつあげる場合でも6つ袋をもらっていた。
でも、結局3人にしかあげないので、たとえば1つの袋に2つのお土産を入れて3人に渡せば3枚の袋が余ってしまう。中にはそのようにして余ってしまった袋を他に利用せずにそのまま捨ててしまっていた記憶もある。反省だ。
コンビニでの話も同様である。気の利かせてくれる定員さんはビビンバを買うと割り箸とプラスチックのスプーンをくれた。私はありがたく2つとももらったとして、でも結局スプーンしか使わないこともあったのだ。
他の機会に割り箸を使えればよいが、かばんに入れたままなくしたりしてちゃんと使いきれていなかった。
そのように、必要なものを必要以上にもらった結果余ったものに対して、私はよくもやもやした感情を抱いていた。
ああ、ちゃんと使ってあげられなかった、
とか
ああ、またごみを増やしてしまった、、
そんな風に。
必要なものを必要な分に抑えるように行動してみた
お土産売り場では、あげる状況を思い浮かべて小分けの袋を断ってみた。
たとえば、小分けの袋を必要としないでお土産を配る場合がある。職場などにもっていくときは結局袋から出して箱で置くのだ。いちいち小分けの袋なんぞ不要。
ということで、
「まとめて1つの袋に入れてもらえば大丈夫です。」などと購入時に伝えるようにした。
定員さんは、伝えると嬉しそうにする。エコの意識からなのか、もしくは小分け袋が割と経費が掛かるからなのか、それとも小分けの袋を数えて入れる手間が省けるからなのか、。
コンビニでも、「スプーンだけお願いします。」というようにした。
肉まんは別で袋に入れようとしてくれるのでそれも他のと一緒に入れてもらったり、すぐ食べる場合は肉まんだけ紙に包まれた状態のままもらった。
こういうときも定員さんはちょっと笑顔になる。お店の事情なのか、わからないが。。(笑)
行動した結果、心と周囲がすっきりした!
このように行動すると、次第に自分には何が必要で、何は必要ないのかがわかってくるから不思議だ。
そして身に着くエコの意識。あんまりエネルギーを無駄にしないようにしようと考えると必要な分だけもっていようと思えるし、必要な分だけ選択するようになると、エネルギーを少し節約できた気持ちになって少し心が晴れる。まあ自分の意識の問題なのだが、。
さらにいいのは、かばんや部屋がすっきりするのだ。いつも使わなかった割り箸をかばんにいれて「いつの日か箸」として常備することもあった。お土産の小分けの袋が長い間自分の部屋の一部に置かれることもあった。
でも必要なものを必要な分だけもらうようにすると、心や自分の身の回りがすっきりするのだ。自分には何が必要なのかを知っている状態というのは物事を選択しやすい。
ランチを決めるときに何が食べたいかがわかっているとお店選びに時間や体力やスマートフォンの電池を消費しなくていい、というのと同じだ。
十分です。”enough”という考え方をしてみよう
今回はコンビニやお土産の話だったが、私たちの日常には十分すぎるほどの量で様々なものがあふれかえっている。ありすぎるのも疲れるし、あーそんないらないかなと思ったら「十分足りているのでそれ以上は不要」と、必要なものだけをもらう生活をしてみては?
「もったいない」という言葉のある日本に生まれた身として、心で感じたもったいないはそのまま行動に移そう!と思う今日この頃でした。